~①PMS(月経前症候群)のつきあい方~
【目次】
1.PMSとは(原因・診断)
2.PMSなの?更年期なの?
3.PMSのつきあい方
女性の健康や美しさを守ってくれる女性ホルモン。
恩恵とあわせて、排卵前後や40代以降のホルモンバランスの変化から体調不良を起こすことが
あります。
その代表が「PMS(月経前症候群)」と「更年期」です。
月経前は疲れやすく仕事の効率が悪かったり、イライラが増すことはありませんか?
女性皆さんと話していると
「更年期なのかPMSなのかわからない」
「ずっと疲れている。寝ても疲れが取れない。」
「年中イライラしちゃう。月経関係ないかも(笑)」 様々な声あがります。
どんな風につき合っていったらいいのかを考えてみましょう。
1.PMSとは(原因・診断)
月経前、3~10日の間続く精神的あるいは身体的症状。
月経が始まると、軽快ないし消失するものをいいます。
とくに精神的な不調が多く、月経前になるとイライラしたり怒りやすくなったりする人は多いです。
また、胸が張ったり痛んだりする乳房症状が起きやすいのもPMSの特徴です。
~PMSの原因~
原因ははっきりとはわかっていませんが、女性ホルモンの変動が関わっているとも考えられています。
排卵のリズムがある場合、排卵から月経までの期間(黄体期)にエストロゲン(卵胞ホルモン)と
プロゲステロン(黄体ホルモン)が多く分泌されます。
この黄体期の後半に卵胞ホルモンと黄体ホルモンが急激に低下し、脳内のホルモンや神経伝達物質
(セロトニンなど)の異常を引き起こすことが、PMSの原因と考えられています。
しかし、脳内のホルモンや神経伝達物質はストレスなどの影響を受けるため、PMSは女性ホルモンの
低下だけが原因ではなく多くの要因から起こるといわれています。
~PMSの診断~ 状態がつらく心配な方は、婦人科に相談されることをおすすめします。
現在のところ、医学上の検査で客観的に診断するための科学的指標はありません。
ホルモン値は、血液検査で調べることはできますが、多くの場合ホルモンに異常は見つかりません。
診断のためには、月経2周期以上にわたり症状の変化を観察し、
2.PMSなの?更年期なの?
自分の不調がPMSが原因なのか、更年期によるものなのか、次のチェック項目で確認しましょう。
いずれも35歳以上の人が対象です。
□月経周期が短くなったり長くなったり、生理が不順になってきた
□月経量が以前より増えた、あるいは減った
□1年以上月経が来ない
これらに当てはまれば、卵巣機能が衰えている可能性があります。
自然な加齢現象としての更年期、もしくは生活習慣の乱れ(暴飲暴食・睡眠不足)や無理なダイエット、
精神的なストレスなどによりホルモンバランスが乱れて起こることがあります。
不調がある人で、これらに1つも当てはまらない場合は、更年期障害ではなく、
PMSによる不調の可能性のほうが高いと言えます。
また、上記に1つでも当てはまる場合は、以下の内容も確認してください。
□45歳以上である
□月経周期に関係なくイライラすることが多い
□月経周期に関係なくほてりや発汗といった症状がある
上記内容に1つでも当てはまる場合は、更年期障害によって起こる不調の可能性が高いです。
30代であっても、若年性更年期障害が起こる場合もあります。
必ずしもこれらに当てはまらない場合もあります。
症状の有無や程度には個人差があります。
一番シンプルな見分け方は、月経と関連があるかないかです。
*月経が順調で、必ず月経前に不調があるならば、PMS。
*更年期症状が起こりうる年代で、月経が不順になり、月経と関係なく症状が起こるならば、
更年期障害と考えられます。
3.PMSつきあい方
婦人科受診・・・なかなか行けません・・・。という方もいらっしゃいます。
(平日に休みが取れず受診時間がない、子どもや介護など家のことでバタバタしている、
病気と言われるのが怖い、ゆっくり丁寧に診てくれる信頼できる医師に出会えていない などが理由)
そんな時は、良かったら、まずは月経日記をつけてみることをおすすめします。
自分で自分の調子を「見える化」です♪
わけのわからない不調で悩むより、月経のリズムとの関係の確認、どんな時に調子が悪く、
どんなことをすれば楽になるのかが探れます。
自分で自分を見つめる。
できるセルフケアを試してみる。
それでも、なかなか症状が改善されない、今の気持ちを専門家に共感してもらいたい、楽になりたい、
そんなときは、月経日記をもって婦人科を訪ねてみてくださいね。
風邪をひいた時などのかかりつけ医に相談するでもいいです。
*PMS・更年期のセルフケアはこの先のブログで紹介します(*^-^*)